最近、「健康診断はホント大切なのね」と思いました。
その理由は。
私はこの度、「左後頭蓋窩(頭蓋底)髄膜種」という診断をされ、手術をすることになりました。
「ひょんなことから」、ということと、「幸い」、が重なり、この病気での自覚症状が殆ど無く、発見に至りました。
この病気の正体は、脳を覆う 『くも膜』 の細胞から発生する、3㎝弱の良性腫瘍。
ただ、出来た場所が頭蓋底部、小脳の真下・首の付け根辺りで脳幹にも近いため、今後、脳幹・小脳を取り巻く血管や神経に癒着すれば、剥離が難しくなる場所なので、「これからあと何年人生を送れるのかを考えた時、あなたは未だ若い。開頭手術で全摘が妥当。」と、脳外科の先生から言い渡されました。
この病気での自覚症状があるとすれば眩暈くらいです。
でも、その眩暈も更年期の症状かも知れません。
何とか手術を回避するために、何か理由がないかと頭を巡らせました。
「このまま大きくならないとか、もしかしたら、突然変異で腫瘍が無くなっているかも知れないですよね?」
と、泣きの一回で先生に言ってみましたが、答えは「無いですね」の一言...。
ど―――――しても、否が応でも開頭手術は避けられませんでした。
そもそも、先ず、病院にかかるきっかけの「ひょんなことから」ですが。
もう、10年以上前から、左半身の痺れと痛み、最近になり舌の左側の痺れが時々あること、また、左手の感覚が熱いものに触れた時、「熱い」ではなく「痛い」と感じていたこと、そして、左目が時々勝手に閉じることからでした。
もう一つ、身内が帯状疱疹で入院した経験があり、その時の症状とよく似ていたので、流石に病院に行かなくては、入院になってしまってからでは遅いと思ったからです。
そして、「幸い」ですが。
意を決して病院に行ったその日は、以前から休みを申請していた月曜日でした。
きっと帯状疱疹だと思い、総合病院の皮膚科を受診したのですが、問診の段階で、
「帯状疱疹とは違うので、皮膚科は受診されなくて大丈夫です。あとね、本来なら毎週金曜日に医大の先生が来られて診察されるんだけど、今週だけたまたま今日なのよね。痺れの原因が分からないのは不安でしょうから、念のため、診察してもらいましょうか?診察室もすぐそこだから。」
と、看護士さんに促され、受診することになりました。
順番が到来、名前を呼ばれ、いざ診察室へ。
「それじゃ~片足で立ってみて。ペンを見て。ペンが動く方向へ眼を動かしてみて。」
その他にも、簡単な質問があり、あっという間に診察が終わりました。
「これといってどこも悪くなさそうじゃねぇ。ん~。念のため、MR撮ってみようか。」
私も、時々起こる症状に一抹の不安が残り、MRIを撮ることにしました。
そして、その受診から3日後、仕事中に総合病院から電話があり、
「大丈夫ですか?何も症状は出ていませんか?来週金曜日の来院時間を少し早めに来てもらえませんか?」
と言われ、「えっ?何かあるんですか?」と聞き返しても、「いえ。検査技師の所見なので、来院された時に先生からご説明がありますので...。」とだけの返事。
少々ドキドキしながら次の受診まで待ちました。
その日が到来し受診後、県立総合医療センターを紹介され、造影MRIを撮影、病名が確定し手術に至ることとなりました。
不思議なことに、手術が確定すると、手の感覚以外の症状が治まりました。
あの症状は一体何だったんだ...と、手術をしなければならなくなってしまった原因の症状や、弱気を出してしまい病院に行ってMRIを撮る決断をしてしまった自分を恨んでおります。ですが、母が57歳で脳幹の血管が破れ左半身不随になったことを思うと、母が知らせてくれたのかな...と、亡母に手を合わせました。
でも、怖い。。。開頭って何( ̄_ ̄|||)。。。
年に一回の健康診断。
早期発見は、最小限の治療に繋がります。
疎かになりがちな脳の健診を、患者になってしまった私はお勧めする次第であります。
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ちょっと分かりづらいかもしれませんが...。 |